【漫画レビュー】チェンソーマンが面白くない3つの理由
週間少年ジャンプにて連載され、少し前に完結した今人気絶頂の話題作、チェンソーマンを皆さんはご存知だろうか。少年漫画らしくない展開の連続で有名の本作だが、世間での評判は大変良く、連載期間中ジャンプを引っ張っていた作品の1つであったことは疑いようのない事実であろう。しかし、私としてはこの作品は全くとまでは言わないが面白いとは思えなかった。ということで今回は、なぜ私はチェンソーマンを楽しむことができなかったのか、いくつかの理由をもって説明していこうと思う。
目次
1 ストーリーが淡白
前回記事を書いた「亜人」や、現在も少年ジャンプで連載中の「呪術廻戦」など、ストーリーがその他のヒット作と比べて多少淡白であったとしても、要所要所の見せ場が魅力的であれば十分面白いと言えるということは私も共感しているのだが、どうにもチェンソーマンだけはこの淡白さが目立ってしょうがないようにも思える。
公安として職務を果たしてはいるがどこか裏がありげなマキマ、謎の多いポチタ、などなど所々に伏線を張っているのだが、そのどれもが大した掘り下げをしていないので、イマイチピンとこないのが原因の1つにあるだろう。
戦闘がメインのバトル漫画であるだけに、非戦闘パートでのキャラ、設定の掘り下げはその後の展開に大きく影響してくるので、そこをもうちょっとガッツリして欲しかったのが内容に関する私の正直な感想と言ったところだろう。
2 絵が下手になっている
ここで「絵が下手」ではなく「絵が下手になっている」と表記しているのには理由がある。作者である藤本タツキ氏の前作、「ファイアパンチ」と比較すると明らかに絵のクオリティが劣化しているのだ。
戦闘パートでもその画力の低さが顕著に現れているのだが、私が1番気になるのは肩周りや股関節などの手足の付け根の部分である。読み直してみればわかると思うのだが、肩と胴体の動きが連動していないので所々体が不自然に見えてしまう。
私は絵を描くのが好きで、人体に対する知識がそれなりにあるが故の気がかりなのかもしれないが、それでも上記の違和感だけはどうしてもスルーできない。
漫画において絵は、人間でいうところの顔の部分に該当する。絵が下手でも人気のある漫画もあるにはあるのだが、それらにはそれ相応にストーリーが練られている場合がほとんどである。
この記事を読んでいる人の中には、「絵柄と漫画のおもしろさは関係がない」と思っている人がいるかもしれない。
しかし、それは内容が伴っている漫画だけの話であって、並の漫画であれば絵のクオリティも面白さに直結してくる。展開の意外性の他に何か強みがあるとは思えない以上、面白くない理由の1つとして絵の下手さを挙げるのはこの場合、なんの問題も無いだろう。
3 作者特有の世界観
これは正直私の好みの要素がかなり影響しているためあまり参考にはならないのだが、チェンソーマンがあまりよく思っていない人にとっては共感してくれると思う。
最終回になるにつれてが特にひどいが、全体的に藤本タツキワールドが展開されており、受け入れられない人はとことん受け入れられないことだろう(藤本タツキワールドの限界を見てみたい方はファイアパンチを読んでみよう)。
さいごに
ここまでチェンソーマンの個人的に面白くないと思う部分を紹介してきたが、私はあくまでチェンソーマンが嫌いではないということを皆さんに理解してほしい。一応現在出ている単行本は全て買っている上、たまに読み返すほどにはこの作品を楽しんでいるつもりだ。ただ、そこまで世間で騒がれるほど面白いか?という疑問を抱いたために今回の記事を書くに至っただけのことである。ここまで読んでくださった方には私のつまらない文句に付き合ってくれたことに感謝を申し上げたい。次回はまたおすすめの漫画を紹介しようと思っているので楽しみにして頂ければ幸いだ。では。
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